日本学術会議 URSI-C小委員会 第22期 第2回公開研究会の開催報告

テーマ:
「紙と鉛筆で考えるアナログ回路」


1.報告者:日本学術会議URSI-C委員会 委員 佐藤 圭(NTTドコモ)

2.日時:2012年2月24日(金)10:00〜17:20

3.場所:金沢工業大学 扇が丘キャンパス1号館(本館)1-110会議室

4.参加費:無料

5.出席者数:54名

6.ローカルアレンジメント:伊東 健治(金沢工業大学)

7.研究会テーマ:「紙と鉛筆で考えるアナログ回路」

8.講演
[チュートリアル講演]
  • 10:00〜11:30 「無線LANの基礎」 守倉 正博(京都大学)
[公開研究会](30分講演,20分質疑応答)
  • 13:30〜13:40 開会挨拶 守倉 正博(京都大学)
  • 13:40〜14:30 「マイクロ波伝送理論と整合回路設計」 黒木 太司(呉工業高等専門学校)
  • 14:30〜15:20 「最新の非線形高効率マイクロ波電力増幅器設計における線形回路網理論の重要性」 本城 和彦(電気通信大学)
  • 15:20〜15:40 休憩(20分)
  • 15:40〜16:30 「共振発振Qファクタが果たす7つの役割ならびにこれらを回路パラメータから 算出する手法」 大平 孝(豊橋技術科学大学)
  • 16:30〜17:20 「ダイオード回路の解析」 伊東 健治(金沢工業大学)
  • 17:20 閉会
9.懇親会:柿の木畠の名店「いたる」 参加者:16名

10.その他:委員会を2月24日(金)12:00〜13:00に1-110会議室で実施.

11.所感:
 今回は公開研究会に先立ち,学生への教育の一環としてチュートリアル講演「無線LANの基礎」(802.11から802.11a,b,gのPHY層,MAC層について)を企画した.多くの学生並びに一般の参加があり大変盛況であった.
 公開研究会では「紙と鉛筆で考えるアナログ回路」をテーマとして,パッシブ及びアクティブ回路の最新研究動向に関して議論した.
 非線形高効率マイクロ波電力増幅器設計における高調波無損失リアクタンス回路網及び基本波電力供給回路設計の重要性,伝送理論と整合回路設計の基礎及びアンテナ小型化に向けた応用技術,共振回路や発振回路のQファクタが果たす役割と算出方法,平衡形ダイオードミクサ,偶高調波ミクサ,ブリッジ形高調波整流回路の性能に関する理論限界,というさまざまな技術課題に対して幅広く議論した.
 本テーマが最新研究の発想に対し重要な役割を担うことが示され,学生のみならず若手研究者を指導する立場の方々にも有意義な時間になったと思われる.