1. 報告者:日本学術会議URSI-C小委員会 委員 西村寿彦(北海道大学)
2. 日時:2025年1月10日(金) 14:30〜18:00
3. 場所:国民宿舎 小豆島 会議室
〒761-4301 香川県小豆郡小豆島町池田1500-4
WEB会議形式とのハイブリッド開催
4. 参加費:無料
5. 出席者数:会場15名,オンライン9名
6. テクニカルアレンジメント:亀田 卓(広島大学),岡崎 彰浩(三菱電機),西村寿彦(北海道大学)
7. ローカルアレンジメント:西村寿彦(北海道大学)
8.協賛
* IEEE AP-S Kansai Joint Chapter
* IEEE MTT-S Japan Chapter
* IEEE VTS Tokyo/Japan Chapter
* IEEE SSCS Japan Chapter
9.研究会テーマ:「B5G・6Gへのユースケースに向けた取り組み」
10.講演
日本学術会議 URSI-C小委員会 第26期 第4回公開研究会の開催報告
テーマ:
「B5G・6Gへのユースケースに向けた取り組み」
- 14:50〜15:00 開会挨拶
委員長 藤元美俊 (福井大学)
- 15:00〜15:50 「デジタルツインによるICT技術と実世界制御の融合に向けて」」
下西英之(大阪大学) - 15:50〜16:40 「ミリ波無線デジタルツイン研究開発の取り組み」
薄田悠樹(構造計画研究所)
- 16:40〜16:50 休憩(10分)
- 16:50〜17:40 「B5G・6Gに向けたレジリエンシー向上に関する研究開発」
滝沢賢一(NICT)
- 17:40閉会
- 21:30〜 イブニングセッション「研究成果展開と国際標準化活動の関係」
塚本悟司(東北大学)
11. 懇親会
時間:19:00〜21:00
場所:場所:国民宿舎 小豆島 宴会室
参加者:15名
12. その他
役員会を1月11日(土曜) 8:45〜9:30に国民宿舎 小豆島 108号室にてオンラインとのハイブリッドで実施.
13. 所感
5Gがサービス開始されて数年がたち,B5G・6Gに向けて検討が進められている.B5G・6Gでは超高速大容量通信,超低遅延,多数同時接続,カバレッジ拡張,および超高信頼性通信が実現され,あらゆる産業・社会活動の基盤となることが予想されている.本研究会では,社会基盤としての将来無線技術のユースケースをご紹介いただき,それらの技術課題について議論した.
下西英之先生(大阪大学)には,未来のサイバーフィジカルシステムとデジタルツインについて解説いただいた.現在普及が進んでいるIoT技術が空間全体をくまなく,高精細・高精度にリアルタイムに表現するデジタルツインへと進化し,さらに将来的には実世界であるフィジカル空間とデジタルツインが実現するサイバー空間が高度につながっていくという展望が述べられた.また,ご自身の研究活動として,実世界の確率的なデジタルツインを構築し,それをどのように利用していくかについて実データを交えて紹介いただいた.
薄田悠樹氏(構造計画研究所)には,ミリ波を用いたデジタルツインの研究開発について紹介いただいた.協調型自動運転の実現に向けて,無線モビリティネットワーク制御技術の高度化の必要性が求められ,ミリ波V2XをO-RANによって制御することや,多地点ビームフォーミング,そして,デジタルツインとしてのテストベット構築について解説された.さらに,ご自身の研究活動であるミリ波活用のユースケースとして,カバレッジ拡大に向けた中継エミュレーション評価基盤の確立やワイヤレスエミュレータについて解説された.
滝沢賢一氏(NICT)には,B5G/6Gに向けたサステナブルなICT基盤技術として,複雑で変化する環境下でも対応できる能力をもつレジリエントなシステムを実現することについて解説いただいた.通信・ネットワークや観測を行うシステムに対して,システム自らが耐性を高めることができるシステムの実現について,いくつかの取り組みを紹介いただいた.それらは,カメラ映像による電波強度予測技術,低レンテンシ無線や分散協調無線におけるカバレッジ拡大,量子アニーリングによる超多数接続,遠方で発生した自然現象を超低周波成分で検知することなど多岐にわたっている.
3件の講演は,いずれも評価試験結果や実験データを交えて非常にわかりやすく解説いただいた.B5G・6Gによる超高速大容量通信,超低遅延,多数同時接続,カバレッジ拡張,および超高信頼性通信の実現が,将来の新たな社会基盤の高度化に大きな役割を果たすことが理解できた.参加者にとって,B5G・6Gへのユースケースの具体例を共有し,今後のワイヤレスネットワーク技術の活用法や課題を知ることができ大変有益であった.
時間:19:00〜21:00
場所:場所:国民宿舎 小豆島 宴会室
参加者:15名
12. その他
役員会を1月11日(土曜) 8:45〜9:30に国民宿舎 小豆島 108号室にてオンラインとのハイブリッドで実施.
13. 所感
5Gがサービス開始されて数年がたち,B5G・6Gに向けて検討が進められている.B5G・6Gでは超高速大容量通信,超低遅延,多数同時接続,カバレッジ拡張,および超高信頼性通信が実現され,あらゆる産業・社会活動の基盤となることが予想されている.本研究会では,社会基盤としての将来無線技術のユースケースをご紹介いただき,それらの技術課題について議論した.
下西英之先生(大阪大学)には,未来のサイバーフィジカルシステムとデジタルツインについて解説いただいた.現在普及が進んでいるIoT技術が空間全体をくまなく,高精細・高精度にリアルタイムに表現するデジタルツインへと進化し,さらに将来的には実世界であるフィジカル空間とデジタルツインが実現するサイバー空間が高度につながっていくという展望が述べられた.また,ご自身の研究活動として,実世界の確率的なデジタルツインを構築し,それをどのように利用していくかについて実データを交えて紹介いただいた.
薄田悠樹氏(構造計画研究所)には,ミリ波を用いたデジタルツインの研究開発について紹介いただいた.協調型自動運転の実現に向けて,無線モビリティネットワーク制御技術の高度化の必要性が求められ,ミリ波V2XをO-RANによって制御することや,多地点ビームフォーミング,そして,デジタルツインとしてのテストベット構築について解説された.さらに,ご自身の研究活動であるミリ波活用のユースケースとして,カバレッジ拡大に向けた中継エミュレーション評価基盤の確立やワイヤレスエミュレータについて解説された.
滝沢賢一氏(NICT)には,B5G/6Gに向けたサステナブルなICT基盤技術として,複雑で変化する環境下でも対応できる能力をもつレジリエントなシステムを実現することについて解説いただいた.通信・ネットワークや観測を行うシステムに対して,システム自らが耐性を高めることができるシステムの実現について,いくつかの取り組みを紹介いただいた.それらは,カメラ映像による電波強度予測技術,低レンテンシ無線や分散協調無線におけるカバレッジ拡大,量子アニーリングによる超多数接続,遠方で発生した自然現象を超低周波成分で検知することなど多岐にわたっている.
3件の講演は,いずれも評価試験結果や実験データを交えて非常にわかりやすく解説いただいた.B5G・6Gによる超高速大容量通信,超低遅延,多数同時接続,カバレッジ拡張,および超高信頼性通信の実現が,将来の新たな社会基盤の高度化に大きな役割を果たすことが理解できた.参加者にとって,B5G・6Gへのユースケースの具体例を共有し,今後のワイヤレスネットワーク技術の活用法や課題を知ることができ大変有益であった.
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