日本学術会議 URSI-C小委員会 第25期 第7回公開研究会の開催報告

テーマ:
「Beyond 5Gおよび6Gに向けたアンテナ・伝搬システム」


1. 報告者:日本学術会議URSI-C小委員会 委員 有馬 卓司 (東京農工大学)

2. 日時:10月27日(金)14:10〜16:30

3. 場所:
大江戸温泉物語 鳴子温泉 幸雲閣 会議室
〒989-6821 宮城県大崎市鳴子温泉車湯17
オンラインとハイブリッド開催

4. 参加費:無料

5. 出席者数:現地12名,オンライン23名

6. ローカルアレンジメント:有馬 卓司 (東京農工大学)

7.研究会テーマ:Beyond 5Gおよび6Gに向けたアンテナ・伝搬システム

8.講演

  • 14:10〜14:20 開会挨拶
    末松委員長(東北大)
  • 14:20〜15:00 「次世代通信機器に向けた電磁ノイズ抑制シートの設計法の検討」(招待講演)
    室賀 翔(東北大学)
  • 15:00〜15:40 「次世代アンテナ伝搬技術」
    山口 良(ソフトバンク)
  • 15:40〜15:50 休憩 (10分)
  • 15:50〜16:30 「量子アニーリングによるBeyond 5Gおよび6G向け大規模アレーの指向性制御」
    藤元 美俊(福井大学)

9. 懇親会
 時間:18:00〜20:00
 場所:幸雲閣
 参加者:12名

10. その他
 役員会を10月22日(土曜) 08:30〜09:30に幸雲閣にて実施

11. 所感
 2020年に第5世代移動通信(5G)のサービスが開始された.現在,Beyond 5Gおよび6Gに向けたシステムが検討されている.これに伴いURSI-C第25期ではBeyond 5Gおよび6Gにむけた無線システムについて広く議論してきた. 第25期 第7回公開研究会では,Beyond 5Gおよび6Gに向けたアンテナ・伝搬システムおよびその関連技術に関する研究会を開催した.特にBeyond 5Gおよび6Gでは,通信の速度だけを求めるのではなく,信頼性,どこでもつながるロバスト性も求められている.本公開研究会ではこれらを実現する技術について,アンテナ・伝搬の観点からの講演が3件あった.
 室賀氏(東北大)の講演では,現在省エネのために動作電圧が下がり耐ノイズ性が下がっているが,高信頼性を得るために,電磁ノイズ抑制シートの設計法について講演された.講演者からも熱心な質問があり非常に有意義な発表であった.
 山口氏(ソフトバンク)の講演では,Beyond 5Gおよび6Gで活用が期待されている,300GHz帯の電磁波に対してどのように測定するかの講演であり,企業の最先端の研究成果が披露された.貴重なデータをいくつも開示していただき,こちらも非常に有意義な発表であった.
 藤元氏(福井大)の講演では,Beyond 5Gおよび6Gでのキーワードの一つとなっている,量子コンピュータの無線通信分野での活用に関する講演であった.量子コンピュータの概要から,実際に無線通信分野でどのように量子コンピュータを活用するかを丁寧に解説頂いた.活発に議論がなされ,こちらも非常に有意義な発表であった.
 以上より,Beyond 5Gおよび6Gに向けての技術についてアンテナ・伝搬の観点から広く議論できたことは大変有益であった.




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