日本学術会議 URSI-C小委員会 第25期 第6回公開研究会の開催報告

テーマ:
「5G Evolutionと6Gに向けたマイクロ波受動回路
--- マイクロ波受動回路の大切さ ---」


1. 報告者:日本学術会議URSI-C小委員会 委員 鈴木恭宜(NTTドコモ)

2. 日時:2023年4月21日(金) 14:00〜18:00

3. 場所:三菱電機健康保険組合 紀望館
和歌山県西牟婁郡上富田町南紀の台1番1号 Tel.: 0739-47-4192
オンラインとハイブリッド開催

4. 参加費:無料

5. 出席者数:現地15名,オンライン21名

6. ローカルアレンジメント:三宅裕士 (三菱電機)

7.研究会テーマ:5G Evolutionと6Gに向けたマイクロ波受動回路
--- マイクロ波受動回路の大切さ ---

8.講演
  • 14:15〜14:30 開会挨拶
    委員長 末松憲治 (東北大学)
  • 14:30〜15:20 「ワイヤレス情報通信システムのためのマイクロ波分配器・カプラの小型・
    広帯域/マルチバンド設計」
    河合 正 (兵庫県立大)
  • 15:20〜16:10 「5G Evolution & 6Gに向けた無線システムと無線機について」
    鈴木 恭宜 (NTTドコモ)
  • 16:10〜16:20 休憩 (10分)
  • 16:20〜17:10 「液晶ポリマーを使用した多層デバイスの開発とその応用・高周波対応
    について」
    用水 邦明 (村田製作所)
  • 17:10閉会

9. 懇親会
 時間:18:30〜20:30
 場所:紀望館
 参加者:14名

10. その他
 役員会を4月22日(土曜) 08:30〜09:30に紀望館にて実施

11. 所感
 2020年よりサービス開始された5Gは今後さらなるアップグレードが図られる。また2030年代には6G の実用化が期待されている。携帯電話システムはおおむね10 年ごとに大きく進化しており、6G に向けてさらなる進化が期待されている。今後、基地局と端末の進化のみならず、無線電力伝送、センシングなどのハードウェアを取り込んでいくと思われる。そのような背景のもと、マイクロ波回路およびシステムの融合が図られていく。そのなかでもマイクロ波受動回路はキーとして重要であり、その特性が融合レベルを決めていくものと思われる。本講演では、マイクロ波受動回路を中心に5G Evolutionと6G時代の無線機とシステムについて、国内の最先端研究状況について共有を行った。
 河合正 准教授(兵庫県立大学)は電力分配器などの広帯域動作を中心に研究成果と今後の展望について概説を頂いた。また、サブテラヘルツ帯に向けた電力分配器に関する展望についてもご紹介頂いた。
 鈴木(NTTドコモ)はBeyond 5G/6Gに向けたテラヘルツ無線通信に関する現状と今後の展望について概説を頂いた。無線機システムと無線機の技術課題について概説を頂いた。
 用水邦明氏(村田製作所)は液晶ポリマーを用いた小型アンテナ、端末搭載用モジュール技術について概説を頂いた。さまざまなユースケースについてもご紹介を頂いた。
 いずれもBeyond 5Gと6Gに向けた研究の中で、ミリ波帯及びサブテラヘルツ帯のデバイス、無線通信、標準化動向などの情報共有と、包括的な議論を深めることができた。本研究会がBeyond 5Gと6Gに向けた受動回路に関して、今後の研究方向性、課題などを参加者と共有できたことは大変有益であった。





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