件名:URSI電波研連C分科会 第19期 第9回公開研究会 実施報告書


1.報告者 電波研 連C分科会執行部 幹事補佐 塚本悟司(ATR)

2.日時:2006年1月6日(金)13: 00〜16:35 
               

3.場所:NTT健保組合保養所「紫明荘」(しめいそう)群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽

    http://www.hoyojo.nttkikinkenpo.or.jp/cgi-bin/info/main.cgi?SID=8014

4.参加費:無料

5.出席者数:21

6.ローカルアレンジメント:ATR 波動工学 研究所

7.研究会テーマ「電波とラジオ --鉱石受信機からSDR,コグニティブまで--」

8.講演(50分講演、質疑応答込み)

1ATR波動工学研究所 電波研究室長 太郎丸 真 様

「送受信機アーキテクチャの歴史 〜歴史は繰り返される?〜」

2慶應義塾大学 理工学部電子工学科助教授 眞田 幸俊 先生

  「SDR実現に向けたRFサンプリング方式の最新動向」

3東芝 研究開発センター 山路 隆文 様

  「ソフトウエア無線受信機のためのAD変換器の開発」

  4情報通信研究機構 横須賀無線通信研究センター
    ワイヤレスアクセスグループ グループリーダー 原田 博司 様

 「ユビキタスな電波利用環境を提供するコグニティブ無線技術」

9.協賛:

IEEE MTT-S Japan Chapter
IEEE AP-S Japan Chapter
IEEE VT-S Japan Chapter

10.懇親会:

会場内広間  参加者:13名

11.その他:

委員会を1/7() 9:0010:00に実 施.

12.所感

回路の工夫で1つの真空管に複数の役目を持たせ受信機のコストダウンを図った時代の話から無数ともいえる数のトランジスタを使って実現されたソフトウェア無線受信機開発の話ま でを一度に聞くことができた。先人の工夫や努力に感銘を受けると同時にその後の講演を聴いて現代の研究にも通ずるところがあると感じた。
太郎丸様は実際の回路図を示して当時の無線機の動作原理や工夫について講演をされ、眞田先生からはソフトウェア無線機の性能や自由度を決めるともいえる、サンプリング方式 の比較やデバイスとの関連について講演を頂いた。
引き続き、山路様からソフトウェア無線機を実現する上で必須のデバイス、AD変換機における、高速化に伴う消費電力の増加など解決すべき問題点や動向について研究成果も交えて講演頂き、最後に原田様より数年前より試作されている複数世代のソフトウェア無線機の紹介と今後の無線機 について講演頂いた。

会場内で懇親会を行ったがその席上でも話が盛り上がり、懇親会終了後も引き続き場所を変えて、新旧送受信機の回路構成に関する議 論やSDR実現 の為の技術的問題点について活発な議論が交わされた。当日、翌日ともに記録的な大雪による交通機関への影響の残る中、事前参加 申し込み者全員が出席し滞りなく無事に終了した。